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診療報酬改定 療養病棟さま向け 

更新日:2022年2月1日


令和4年度診療報酬改定における療養病棟さま向けの情報をピックアップします


療養病棟においてはアウトカム評価が前面に押し出された改定となっています。




中心静脈栄養実施に係る療養病棟入院基本料の見直し


ザックリ解説

●中心静脈栄養を実施している状態にある患者さんの摂食機能又は嚥下機能の回復に必要な

 体制を有していない場合においては、医療区分3の場合の点数から医療区分2の場合に相

 当する点数に減算する。



補足
まだまだ不明な点が多いです。摂食機能又は嚥下機能の回復に必要な体制を有するという詳細がわかりません。予想としては、個別改定項目のⅢ-3 アウトカムにも着目した評価の推進-① 嚥下支援加算の見直し「摂食嚥下機能回復体制加算」が関係していると思われます。


摂食機能回復体制加算


ザックリ解説

●従前の摂食嚥下支援加算から見直され、療養病棟バージョンの摂食機能回復体制加算3が設定されました。

●摂食機能回復加算3においての施設基準要件は

 ①専任の常勤医師、専任の常勤看護師又は専任の言語聴覚士が1名以上

 ⓶内視鏡下嚥下機能検査又は嚥下造影を踏まえて実施する週1回居樹のカンファレンスに

  参加

 ③中心静脈栄養を実施した患者のうち嚥下機能評価を実施し、リハビリテーションを行 

  い嚥下機能が回復し、中心静脈栄養を終了した患者の前年実績が2名以上



補足
摂食機能回復体制加算3の体制が整っていることが前述した摂食機能又は嚥下機能の回復に必要な体制となるのではないでしょうか。さらに中心静脈栄養を終了する実績がある医療機関については対象患者に摂食機能回復体制加算を算定できるという仕組みでしょう。
いずれにしても療養病棟においては摂食嚥下チームの編成が必要ですね。


療養病棟における疾患別リハビリテーション


ザックリ解説

●経過措置型の療養病棟入院料2を算定している医療機関において、疾患別リハビリテーシ   

 ョン料を算定している患者さんに対してFIMの測定を1か月に1回以上行っていない場合 

 は●単位まで出来高算定とし、それ以上は入院料包括とする。

●さらに医療区分2の患者であって、疾患別リハビリテーション料を算定している患者さん

 に対してFIMの測定を1か月に1回以上行っていない場合は医療区分①に相当する点数に

 減算。



補足
経過措置型の療養病棟入院料2について、さらに令和6年3月31日まで延長となりました。しかしながら疾患別リハビリテーションのFIMによる評価が要件となることにより、一定の抑制がはたらき機能転換の議論が加速するのではないでしょうか?

個人的には厚生労働省からも公表されている1日ベッド単価の調査において、経過措置型の療養病棟入院料2(1,909点)が療養病病棟入院料2(1,426点)よりも高くなっていることについて違和感を感じていました。

人工呼吸器などの管理に係る評価の見直し


ザックリ解説

●人工呼吸を実施する患者に対して、自発覚醒トライアル及び自発呼吸トライアルを実施し 

 た場合の評価が新設される。



補足
新型コロナウイルス感染症の重症者対応(人工呼吸器管理)を評価する加算です。離脱に向けて可能なかぎり評価を行うことを目的としているようです。1日につき819点であった人工呼吸器については14日まで●点、15日目以降●点とされます。療養病棟においては急性期から人工呼吸器を設置した状態での転院となることが多いため、15日目以降の点数に減算されるというイメージでしょうか。
減算分については覚醒試験や離脱試験による評価を行い補填する仕組みでしょう。療養病棟の患者層で人工呼吸器の離脱は難しいと思われます。

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